黄昏の船着き場にて

風の吹くまま気の向くままに

西日本終末旅行記⑥山口編3

山口県は自然のスケールが大きいところが好きだ。竜宮の潮吹きなんて「ここは日本か?」と思うほど。同じくらい、山口県の人の温かさも好きだ。誰か山口県で雇用してください。当方23歳大卒、二次新卒として採用可能です。いかがでしょうか?

就職活動はこの辺で。それでは本編スタート!

 

3月11日

天気の良い朝だった。身支度を済ませ、セブンで一風堂の豆腐スープとガルボを買い、朝食とした。

この日はまず私の激押しスポット「なぎさ水族館」へ向かった。

nagisapark.jimdofree.com

なぎさ水族館は小規模ながら、ニホンアワサンゴなど珍しい生き物の展示や、ユーモア溢れる紹介文が楽しい個性派水族館だ。ショーの類はないものの、アメフラシや小さなサメ類が触れるタッチプールがあり、大人も子供も楽しめる施設となっている。周防大島に訪れるたびに来館しているが、まったく飽きがこない。

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名前は失念したが、いつも悲しそうに天井を見上げているこの魚にも再開できた。表情豊かな魚だと思う。

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アメフラシやナマコなどを嬉々として触る私。偶然にもアメフラシと柄が似ている服を着ていた。

 

ひとしきり魚介類を見て満足した後は、知る人ぞ知る激ウマうどん屋へ向かった。食べログなどのサイトに表示が無かったので、リンクは貼れないが正式名称は「純手打ち 一心うどん 泉本屋 」というらしい。周防大島は移住者が多いのが特徴で、この一心うどんのオーナー御夫婦も移住者の方。風光明媚で温暖なこの島を一度訪れたら、住みたくなる気持ちは私もよく理解できる。職さえあれば住みたいのにな~(何度でも言う)

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一心うどん外観。店の前でお子さんが遊んでいることもある。駐車場有なので車での来店もOK。田んぼの真ん中にあるので道に迷うかも。

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メニューは季節によって変わるようだ。今回はにんにくの芽と豚肉のかき揚げうどんを頂いた。にんにくの芽をかき揚げにするという発想が無かったのだが、独特の香りが衣に包まれることで柔らかく香り、豚肉のうまみを引き立てていた。そしてインパクトのあるかき揚げに負けないくらいの柔らかさとコシを兼ね備えたうどんを間髪入れずに口の中に運ぶと、もうめちゃくちゃうまい。生きててよかったという気持ちが内側から湧いてくる。関東にあったら通いたい店である。

 

うどんで身も心も満たされた後は、笠原養蜂場という蜂蜜販売&カフェへ向かった。ここは以前私が総務省の行う「ふるさとワーキングホリデー」制度でお世話になった思い入れの深い場所でもある。

kasahara-honey.net

店の前では丁度菜の花が見ごろを迎えていた。

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おもむろに店内に入ると、お世話になった方々の顔が現れて懐かしくなった。

あの時はブラック部活で精神をやられていて、すべてから距離を置きたいと逃げ込んだ先がこの養蜂場だった。この地で私ははじめて鍬を握り、綺麗な空気を吸い込み、ハチと戯れ、おいしいものをたくさん食べて、ようやくまた大学に通えるようになった。私にとってここは、思い出の場所であるだけでなく、再生の土地なのだ。

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店内では大好きな蜂蜜プリンと、蜂蜜うめドリンクをいただいた。蜂蜜プリンは大人気なのでよく売り切れるのだが、今回はタイミングよく食べることができた。

 瓶入りの蜂蜜を数種類買い込んだあとは、道の駅「サザンセトとうわ」へ向かった。

sazan-seto.com

本当はジャムズガーデンで梅ジャムを買いたかったが、この日は定休日だった為購入できず。酸味たっぷりの梅ジャムを食パンに塗って食べるのがおすすめ。

 

道の駅を訪れた目的は、駅の裏手にある無人島「真宮島」へ行くため。干潮時のみ島への道が現れ、島へ渡ることが出来るファンタスティックな場所だ。

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 この旅で一番お気に入りの写真。奥へ行くほど岩がごつごつしていて足場が悪い。ここから見る海は格別に綺麗だ。

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リアルたいようの石。こんな石がその辺にころころ落ちている。以前これを拾って先輩に送ったところ大変喜ばれたので、また見つけられてよかった。f:id:goemonburo5030:20201003170110j:plain

 夏場なら、こんな透き通った海にいつまでも浮かんでいたい。沖縄の海もきれいだったけれど、私はこの小さな島が点々と遠くまで連なるこの島の海の景色が一番好きだ。

 

旅もそろそろ終わりへと近づいている。

今日のお風呂は岩国市の「こんぱる湯」だった。月の明るい夜を、日食なつこを聴きながら倉敷へひた走った。

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こんぱる湯 | ぶち!岩国

 

次回で西日本終末旅行記は最終回です。