西日本終末旅行記③島根編2
続編を書くのにずいぶん日が経ってしまった。その間に私の社会人生活は半年を過ぎたが、いまだに学生気分が抜けないでいる。
ちなみに今、このブログを書いているのは勤務時間中である。
3月8日
奥出雲多根自然博物館で朝食をとる。美味しいお米が自慢のようだが、私は朝に米を食うとのどに詰まりそうになる体質なので、おとなしく洋食の朝ごはんをセレクト。
松江市内へ向かう。私がかつて訪れた中で一番好きなお寺である「月照寺」へと向かう。初めて訪れた時も雨が降っていて、湿った土の匂いが私の肺をいっぱいに満たした記憶があるが、この時もまた雨がぽつりぽつりと降っており、静謐な空間にどこかもの悲しいような風情を漂わせていた。
境内には小泉八雲の怪談に登場する大亀の石像がある。見上げるほどの大きな石像で、手足の爪がやたらに鋭い。こんな亀が夜な夜な暴れていたとすれば、恐ろしいことこの上ないだろう。
月照寺の茶室で抹茶を頂き、しばしまったりした後、お寺の方に教えていただいた「蒸し寿司」なるものを食べるべく「浪花寿司」へ向かった。
関東では見たことも聞いたこともない蒸し寿司だが、関西ではよく寒い季節に食べられる料理のようだ。
あたたか~いふかふかの酢飯と具材をいっぺんに口の中に運び込むと、マイルドな酸味と甘く味付けしたそぼろのうまみが合わさり幸福感が爆発した。寒い時期に冷たい寿司は食べたくない派なので、そんな私にはもってこいの料理だった。
松江の街並みをしばらく散策した後、これまた月照寺の方に教えていただいた「湯町窯」へ赴いた。エッグベーカーなる目玉焼きを作れる器があるというので、気になって見に行くことにした。
私も先輩も、結局気に入った器の方に手が伸びてしまいエッグベーカーは購入に至らなかったが、次回訪れた際は必ず買いたい。朝からころんとしたかわいいフォルムのエッグベーカーで目玉焼きを食べる生活、最高だろうな。
夜は「ラムネ銀泉」という炭酸泉の温泉へ向かった。大分の竹田市へ行った際にも炭酸泉に入ったことがあるが、とにかく体が温まり、保温の持続力が高いのが特徴だ。
温泉で疲れをいやした後、今夜の停車地「ゆうひパーク三隅」へ向かった。
先輩はずいぶん疲れていたらしく、道の駅に着くなり眠ってしまった。 お疲れ様でした。
西日本終末旅行記④山口編1に続く。